イベント情報

菊 愛育者の手作業 column vol.1
11月の菊開花に向けて、南砺市菊花協会のみなさんをはじめ菊愛好家のみなさんは、開催まで菊栽培に日々努力を重ねておられます。菊を栽培するみなさんがどのようなことをしているのか。少しでも多くのみなさんに菊栽培を身近に感じ、その魅力を知っていただきたい!
 そこで今回、「菊 愛育者手作業」と題して菊栽培について特集を組み、菊栽培のノウハウを全2回にわたり解説していただきます。今回はこの道45年の鍛冶さんにお伺いしました。
 第1回目のテーマは「鉢上げ」についてです。









鉢上げとは
 さし芽をして発根し成長した苗を鉢に移植すること(小さな鉢から大きな鉢へ移し替えること)を鉢上げと言います。仕立て方(作り方)や品種などの苗の発根状態によって移植適期が異なります。
鍛冶さんの菊ハウスには5月下旬から少しずつ鉢上げされた菊がずらりと並んでいました。どの菊も5号の素焼き鉢(駄温鉢)に入ったものばかりです。どうして大きな鉢にいきなり鉢上げをしてはいけないのでしょうか?

小鉢への鉢上げは、株の中心に根をたくさん張らせるための技
 「根は鉢縁に伸びようとする特性のため、初めから大きな鉢に植え替えると鉢縁に向かって根が伸びてしまう結果となり、株元中心部に根が充実しない。根を株元にたくさん張らせるために、さし芽床で根をつけさせた苗を小鉢上げと言って5号の素焼き鉢(駄温鉢)に上げます。約一ヶ月程経ちますと鉢全体に根が張りつめ鉢底の穴から根が出てまいります。そうなると次に大きな鉢へ移植の適期としてのサインです。5号小鉢上げの時期に、如何に鉢全体に根づくりを上手にするかが、後々の成育のポイントになります。」と鍛冶さんは言います。 ※イメージ図参照

 ひとつひとつの菊の様子を観察し、鉢上げを適切なタイミングで行うのは経験が活きる作業です。その他にも害虫がついていないか、病気になっていないか等ひとつひとつの菊鉢に目を配り心を配り、「子育てよりも大変だよ!」と笑ってお話ししてくださいました。

 鉢上げされた菊がこれから1ヶ月でどのように生育していくのか楽しみです。
 続きは次回お届けします。

情報発信元:福野市民センター   [電話 0763-22-1100]